2023年 一般部門 グランプリ
君とヨコエビ広め隊
- 撮影者
- 津川 弘行 様
- 審査員コメント
- 作品を見た瞬間のインパクトが圧倒的でした。
これまで水中で暮らす小さな生き物の写真は積極的に撮ってきましたし、たくさん見てもきましたが、この作品は僕の想像の範囲を遥かに超えていました。
ヨコエビの写真自体は見たことがありますが、環境の美しさを生かして、これほど丁寧に画作りしている作品を見たのは初めてです。ヨコエビとヒドラを画面全体に配置しつつ、かつ余計なものは写していない。足し算と引き算のバランスが絶妙ですね。
画面を構成する要素が少なくないにもかかわらず、主役にすっと目線がいくのもポイントです。鑑賞者はまずは主役のヨコエビを見ますが、その後ついつい画面の中をくまなく見てしまいます。構図の作り方、ボケの使い方がうまいですね。ピント合わせやライティングも丁寧で、結果的に、作品をじっくり見てもらうことに成功しています。
タイトルからも想像できる通り、作者の方はヨコエビを愛しているのでしょう。
宮古島がヨコエビにとってどういう場所なのかはわかりませんが、作者の方にとっての宮古島は(宮古島も)、ヨコエビの島だったのかもしれません。
宮古島の一般的なイメージにとらわれず、自分にとっての宮古島をつき詰めたことが、この結果につながったように感じます。
僕も一度、ヨコエビとしっかり向き合わなければいけない。そう思わせてくれる作品でした。 - 撮影者コメント
- ヨコエビ広め隊の隊長の津川です。まさか…地形が人気の宮古島のフォトコンテストで…ヨコエビの写真がグランプリなんて。。ヨコエビ時代の幕開けです。
ダイビングに没頭するきっかけとなったのが、10年ほど前に初めて訪れた宮古島の海でした。ダイナミックな地形に感動し、潜り続けると、何故か段々と嗜好がマニアック化して、気がついたら数mmの生き物を愛でる変態ダイバーへと育ってしまいました。
ヨコエビって皆さんご存知でしょうか?
「ヨコエビはエビなんでしょうか?」→いえ、どちらかというとダンゴムシに近い生き物です。
「ヨコエビはどこにいるんでしょうか?」→どの海にも大体います。小さすぎて気づいていないだけ苦笑。。
「ヨコエビは、人間の生活とどんな関係があるの?」→何の役にも立ってません。
「ヨコエビは、なぜヨコに動くの?」→隙間に潜り込んで隠れるために、体を薄くしたら横移動になっちゃいました。
なんと健気な生き物でしょう。
宮古島でも、地形を見て浅瀬で安全停止しているとき。のんびり砂地を漂っているとき。じっと目を凝らして探してみてください。キュートなこやつがうろちょろしてますので。
楽しいダイビングのちょっとしたアクセントとして、ヨコエビを気にかけてもらえたら幸いです。
ヨコエビ広め隊の宮古島支部(勝手に任命)のエミナマリンさん、ありがとうございました!
全国のヨコエビ広め隊のみんな!やりました!!合言葉は『今夜は君と、#ヨコエビ広め隊』 - 利用ショップ
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